金富子, 小野沢 あかね編『性暴力被害を聴く 「慰安婦」から現代の性搾取へ』
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金富子, 小野沢 あかね編『性暴力被害を聴く 「慰安婦」から現代の性搾取へ』

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性暴力を語ることは、被害者の心身に大きな苦痛を与え、困難を極める。そのため、韓国での証言が端緒となり、各国で行われた「慰安婦」の聞き取り活動は画期的なものであった。負の体験の聞き取りが歴史研究へもたらした意義と、広く現代史におけるオーラルヒストリーの形成を論じ、現代日本の性搾取との関連性をも明示する。 ■目次 序 章 「問うから聴くへ」、そして「慰安婦」から現代の性搾取へ ……………小野沢あかね 第I部 韓国ではどう聴いてきたか  第1章 証言者中心主義とは何か―― 日本軍「慰安婦」被害者の証言研究の方法論とその意味 …………… 梁鉉娥(訳・金富子)  第2章 韓国の基地村女性の経験を聴く―― フェミニズム・オーラル・ライフ・ヒストリーの挑戦 ……………李娜榮(訳・古橋綾) 第II部 日本ではどう聴いてきたか  第3章 語るにまかせて ……………川田文子  第4章 語れない記憶を聴く――「慰安婦」サバイバーの語り ……………梁澄子  第5章 聞く歴史のなかで 川田文子『赤瓦の家』を受けとめる ……………大門正克  第6章 AV性暴力被害を聴く――語り出した被害者と聴く者の責任 ……………宮本節子 第III部 「聴くこと」を阻むもの/「聴くこと」が切り拓く未来  第7章 日本社会で「慰安婦」被害を「聴くこと」の不可能性と可能性――ポスト・サバイバー時代に被害証言を未来へ受け渡すために ……………金富子  第8章 阻まれた声を通して性暴力を再考する――黒川遺族会の実践から ……………山本めゆ  第9章 "沈黙の証言" を聴く――沖縄の「集団自決」と軍隊の性暴力 ……………宮城晴美  第10章  「慰安婦」問題と現代の性搾取――「なかったこと」にさせない ……………仁藤夢乃 あとがき ……………金富子 ■著者 金富子 東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授、「戦争と女性への暴力」リサーチ・アクションセンター(VAWWRAC)共同代表。ジェンダー論・植民地朝鮮ジェンダー史・現代韓国性売買研究。『植民地期朝鮮の教育とジェンダー』(世織書房)、『Q&A 朝鮮人「慰安婦」と植民地支配責任』(共編著、御茶の水書房)、『遊廓社会2 近世から近代へ』、『植民地遊廓』(以上、共著、吉川弘文館)ほか。 小野沢あかね 立教大学文学部史学科教授、「戦争と女性への暴力」リサーチ・アクションセンター(VAWW RAC)運営委員。日本近現代史・女性史。『近代日本社会と公娼制度――民衆史と国際関係史の視点から』(吉川弘文館)、『「慰安婦」バッシングを越えて』(共編著、大月書店)、『「慰安婦」問題を/から考える』(共著、岩波書店)、『沖縄県史 各論編8女性史』(共著、沖縄県教育委員会)ほか。 ■書誌情報 ・発行:岩波書店 ・発行日:2020年 ・単行本 / 284ページ