
昭和17年生まれ、恐らく性風俗史家・ライターとして最古参の著者、下川耿史氏による新刊。
エロ雑誌、性具、パンパン宿、ゲイバー、夫婦交換など、戦後日本の性風俗を作り出した達人たち。戦争の傷を負い、高度経済成長の陰に咲いたエロの花々を描く。
■目次
1 戦後性風俗の傑物たち(戦争体験から生まれたSM雑誌
戦争と張り形
焼野原のパンパン宿
テキヤ稼業の旅の空で
愚連隊という戦後派
夫婦交換の環を広げた人
ゲイバー文化の始まり
究極の解放はスワッピング
2 風俗ライターは見た(巷に生きる女たち
風俗取材ノートから
同時代史の資料をさがして
3 むかし戦争があった(母のパニック
昭和一六年のこと
中国戦線のこと
飢餓地獄
戦記について
■著者略歴
下川耿史(しもかわこうし) 昭和17年、福岡県生まれ。性風俗史研究家。早稲田大学卒業後、「週刊サンケイ」編集部勤務などをへて現在に至る。主な著書に「エロティック日本史」「日本残酷写真史」「盆踊り 乱交の民俗学」など多数。
■書誌情報
・著者:下川耿史
・発行:筑摩書房
・発行日:2020年
・四六版 / 217ページ