




浅草の裏の方に、静かな昔懐かしい社寺の多い歴史ある奥浅草。吉原遊郭の跡地や山谷ドヤ街で有名でこの吉原や山谷という地名は、いまの地図にはないーー。
吉原地区は、公娼制度から今日のソープ街に至るまで400年続き、跡地の地割がのこっている。
山谷は、江戸の町奉行から東京の警察まで治安の最前線。そして交通の要所であり労働力の調達地だった。
ホームレスは減っているが、商店街は静まりかえり、歴史的遺産がこのまま埋もれていいのか。
隅田川の対岸にそびえる東京スカイツリーの雄姿。一番よく見える場所が、この奥浅草。
東京という大都市の発展を、裏側から見た史的ガイドブック。
■目次(抜粋)
1 奥浅草ってどこ?
1-1 奥浅草の地理
1-2 徳川幕府の都市戦略
2 吉原400年 遊廓の地割はばっちり残っている
2-1 吉原遊廓の地理
2-2 吉原遊廓の小史
2-3 遊廓運営のしくみ
2-4 「おもてなし」を通じて羽ばたく女性たち
3 山谷は江戸の縁の下だった
3-1 山谷小史
3-2 山谷に見る江戸都市行政の底辺
3-3 暗黒の安息地ー浄閑寺と小塚原刑場跡
4 地場産業事情
4-1 商店街の盛衰
4-2 浅草・山谷の皮革産業
4-3 奥浅草を彩る人々
4-4 奥浅草の歴史散歩
4-5 「奥浅草特区」の創設を提案します
■著者略歴
佐野陽子(さの ようこ)1931年生まれ。慶應大、東京国際大、嘉悦大で労働経済を教え、現在は出版業主。主著に『ドバイのまちづくり』(2009年)など。
江原晴郎(えはら はるお)1948年生まれ。慶大商卒。アメリカ銀行金融法人部長・バークレイズ銀行日本支店長を歴任後、現在は国際教養大学客員教授・フォトグラファ-。
■書誌情報
・著者:佐野陽子・江原晴郎
・発行:サノックス
・発行日:平成30年1月20日
・A5版 / 134ページ / モノクロ
・価格:1.000円+税